膝が痛いときに整形外科に行くとあまり歩かない方がいいよと言われませんか?一方で痛くても歩いた方がいいという話もあります。一体どちらが自分にとっていいのか、迷ってしまうところです。当えふく整体院が膝の症状で通院していただいている患者様たちにお伝えしているのは、
“痛くてもなるべく歩いてください”
ということです。
痛いのに歩いていいの?
整形外科など、病院では痛みがあるとなるべく痛くないように安静にしててくださいと言われると思います。歩くと痛いのであれば、なるべく歩かないで、自転車を漕いで痛ければ自転車に乗らないで。
…安静にしていて、その痛みは良くなりましたか?もちろん良くなる方もいらっしゃいます。でも、安静にしていてもずっと痛いまま。湿布や痛み止めで痛みを誤魔化しながら日常を送ることになる方もたくさんいらっしゃいます。当えふく整体院にはそのような方々が数多くいらっしゃいます。
患者様たちとお話するときに私が「痛みがあっても頑張れるくらいの痛みであれば、なるべく歩いた方がいいです」「痛みがあっても無理のない範囲で歩くようにしてください」とお伝えすると、皆様は様々な反応をされます。
「やっぱりそうだよねぇ」「安静で治るならとっくに治ってるもんね」と前向きな反応をされる方たちや、「痛いのに大丈夫なの?」「変形が進んだりしない?」と少し心配な様子をされる方たちもいらっしゃいます。
大丈夫です!慢性症状であるなら、その膝はどんどん使ってあげてください!
なぜ歩いて大丈夫なの?
膝関節は歩くためにあります。使うように出来ています。人の体全てに当てはまることですが、使うように、動かすように出来ているんです。安静にしてしまうと、むしろどんどんと悪化してしまいます。
なぜ悪化してしまうのかお話しますね。膝は体を支える関節です。でも、支えているのは関節だけではありません。動き回っているとき、姿勢が崩れた状態で立っているときなどはその周りの筋肉も使って体を支えています。つまり、骨と筋肉で体を支えているんです。
痛いからといって、歩いたり自転車に乗ったりをやめてしまうと、どうなるでしょうか?使われなくなった筋肉がどんどんと細くなっていってしまいます。筋肉で体を支えることができる割合が減ってしまうんです。でも体は支えなければなりません。
すると、骨が負担する割合が増えていきます。関節が受け止めなければならない重さが増えるんですね。関節にしてみたら、負担が増えたことに対して何か対策を取らないと今までのように支えられなくなってしまいます。関節面を広げて増えた負担を受け止めようとするんです。この関節面を広げた状態が「膝の変形」です。
安静を続けるとこの状態がどんどんと進むことになります。つまり、安静=悪化となってしまうんです。ですから、足の筋肉をなるべく落とさないようにするためにも、「なるべく歩いてください」とお伝えしています。
膝は使うためにある
また、膝がちゃんと関節として機能するためには、体重がかかっている方が都合が良いんです。関節には関節液という潤滑油の役割を果たす液体があります。これが分泌されるには、加重されている刺激が必要になります。油の切れた蝶番と、潤滑油が付いた蝶番ではどちらがスムーズに動くかは自明ですね。
膝の変形がまだそこまで進行していない方が、痛いけど歩いていた方がまだマシ、という状態になるのはこのためです。
少しずつで大丈夫ですよ
膝が痛くて今まで安静にしていたのに、いきなり歩けと言われても抵抗を覚える方もいらっしゃるかと思います。大丈夫です。いきなりたくさん歩けと言っているわけではありません。ちょっとずつでいいんです。本当にちょっとずつ。膝と自分を歩くことに慣らしながらです。
家の中だけからでもいいです。そこで慣れてきたら、次は家の前だけでも少し歩いてみる。家の前が慣れてきたら自宅がある区画を1周だけ頑張ってみる。次は2周、3周…コンビニやスーパーに歩いて買い物に行ってみる…
あなたが出来る範囲、スピードで大丈夫です。もしあなたが歩くことに抵抗を覚えているとしたら、ちょっとずつでもいいので、膝を使うようにしてみてください。
※当えふく整体院の膝の症状についてお話させていただいているページがあります。
ぜひこちらもご覧ください。